デュアルブート環境をクローンする

 

はじめに

 ノートPCのSSD残量が少なくなっため、より大きいSSDにクローンを作成することにした。SK hynix SC311 SATA 256GBからcrucial MX500 500GBにするので二倍弱ほど大きくなる。SK hynixはM.2端子だが、私のボロPCに2.5インチのSATAマウンタを介してで接続されていたので、問題無く交換できる。単にWindowsのクローンを作成するだけなら大したことないが、私のPCはデュアルブート環境だったため手間取ってしまった。初めてクローンに手探りで挑戦して、成功したデュアルブート環境のクローン方法についてまとめる。

 

SSDメーカーのソフトで失敗

 最初は、SSDメーカーのAcronis True Image for Crucialでクローンを作成しようとした。CrucialのSSDを買ったからだ。ソフトの指示に従い、パーティションの大きさを調整するために手動で変更する感じで。その新しいSSDWindowsを起動できたが、Windowsの回復パーティションの表記が変になったり、GRUBから先を実行できずUbuntuが立ち上がらなかったりした。また、EFIシステムパーティションWindowsパーティションのナンバリングが逆になったり、各パーティションのUUIDが勝手に変更されたりしていた。Acronisの手動モードでパーティションを調整すると、まるっきりそのままのクローンを作成できないらしい。

 よって、Acronis True Image for Crucialでのクローン作成に失敗してすまった。ちなみに、そっくりそのままクローンを作成し起動できても、パーティションを移動できずに空き領域を活用できていないなら失敗と変わりはない。

 

クローンに成功した手順

 試行錯誤した結果、パーティションを拡張したクローンを正常に作成することができた。私が成功した方法は、主に2つ手順に大別できる。

  1. デュプリケーターで寸分違わぬクローンを作成する
  2. クローン後の新しいSSD環境でパーティションを編集する

 

1. デュプリケーターで寸分違わぬクローンを作成する

 クローン元のSSDをPCから取り外し、新しいSSDと伴にデュプリケーターにセットする。デュプリケーターの使用手順に従って、新しいSSDに寸分違わないクローンを作成する。デュプリケーターで寸分違わないクローンを作成すると、新しいSSDの後側に未割り当てが残ってしまう。これを次の手順で解決する。

古いSSDを挿している画像が無かったからこの画像で許して

 

2. クローン後の新しいSSD環境でパーティションを編集する

 新しいSSDをPCに取り付けて、WindowsUbuntuが起動するかどうか確認する。下手をしていなければ、どちらのOSも問題なく起動できるはずだ。

 SSDの後方に未割り当てが残っているので、パーティションをずらしたり拡張したりする必要がある。ここで問題となるのは、Windowsの「ディスクの管理」ではパーティションを後方にずらせないこと、起動しているOSつまり自分自身のパーティションを移動させられないことだ。そのため、デュアルブートとは別の一時的なOS、つまりブータブルUSBからパーティションを編集した。私は、Linux系OSのGPartedという編集ソフトを使った。GPartedでパーティションを編集する時、パーティションをアンマウントしないと移動できないから気をつけること。ちなみに、一時的なOSにboot-repair-diskを使った。このOSにはGPartedが標準搭載だし、ブートローダが壊れた時に役に立つからだ。

 

3. その結果

 パーティションを編集したあと、WindowsはもちろんUbuntuも問題なく起動できた。Windowsパーティションの拡張にも成功したと思う。クローンに入れ替えてから数週間たつが、はっきりとした不調は未だ無い。私は能無しなので不調になっても気づかないだろうが。パーティションを編集した直後にWindowsの「システムのプロパティ」を確認すると、復元ポイントが無くなっていた。回復パーティションの位置をずらしたのが原因だろうか?Windowsの指示に従って手動で復元ポイントを作成して、良しとする。OSが損傷した時に、問題なく復旧できると信じたい。